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第2なでしここども園

第二なでしここども園 

最大200人を超える子供たちが過ごす幼保連携型認定こども園の計画です。1階に0~2歳児、2階に3~5歳児の保育室を配置して、それぞれに保育や教育が行われます。すべての保育室は開放的な屋外と近い関係になるように配慮し、周囲からみまもられて安全な中庭、強い日差しや雨を防ぐ屋根付きの広場(ピロティ―・回廊)、周囲の田園風景と相まって走りまわれる開放的なデッキなどを設置しています。子供たちは建物内外の好きな場所を選んで過ごすことができます。


これらの活動を支えるため、基壇部を鉄筋コンクリート造として、地上から2階へと子供達が走りまわるタフさを求め、その上部構造には軽快で柔らかな印象の木造を採用しました。耐火建築物が要求されることから、当然ながら木造部も耐火仕様となります。柱、梁、壁は1時間の燃焼に耐える厚いプラスターボードにより被覆されるため、残念ながらこの複雑な架構は姿として現すことはできませんが、木造を採用したでことで、より自由な屋根形状が可能となりました。
 

敷地からは南西方向より時計回りに、富士山、秩父連山、北に赤城山、日光男体山、そして東に筑波山、関東平野の真ん中からはぐるりと山並みを感じることができます。これはこの地域の子供たちに覚えておいてほしい貴重な景色。連なる梁とそれらによる面の傾斜で山々の稜線を屋根の形に写し取り、シンクロさせて園舎の記憶となる。幼少期の微かな思い出の一端を紡ぐ仕掛けになったらと願っています。
 

埼玉県熊谷市は日本一暑いまちとしても有名です。子供たちをその暑さから守ることは、この計画において大きなテーマでもありました。園舎の断熱性能は断熱等級4を確保し、強い日射を受ける2階の保育室にはサッシの外側に屋外用ブラインドを設置して調光・遮光できます。また、屋外では日影をつくるピロティ―・回廊・庇を設けて日射対策や通風を考慮するとともに、蒸発の際に気化熱を吸収するミストや霧の発生装置により涼しさを補完しています。

概要 【PDF版】

所在地:埼玉県

主要用途:幼保連携こども園

構造・規模:RC造一部木造 地上2階 

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